導入の決め手は事前の実機体感。
今年も暑かったら辞めると言っていたベテラン作業者も大満足。
当工場ではコンベヤローラをはじめキャスターや自動車などに使われているプレスベアリングの製造、加工、出荷と、空港の荷物を運ぶ際のコンベヤコンポーネントの製造を行っています。2017年に工場を購入し移転しましたが何も暑さ対策設備がない状態であったため、旧工場から持ってきたスポットクーラーと扇風機で初年度は凌いだものの、まだまだ暑い環境でした。当社は社員の健康を第一に考えて様々な施策を実施している一環で、暑さ対策の検討を開始しました。
まず初めにエアコンで検討しましたが、イニシャルコスト、ランニングコスト、受電設備容量の観点から断念。次にエアコンと搬送ファンの組み合わせを考えましたが、風量不足の不安がありました。そこでカマクラさんの水の気化熱を利用して涼風を吹き出すクールクリーンファンならスポットクーラーより広いエリアを涼しくでき、イニシャルコストもランニングコストも1桁安くできることから、当社にマッチするのではと着目しました。
検討を進めるにあたり、カマクラさんの見学設備がある佐久平開発センターに行き、実機でどういったものか体感することができました。風のボリューム、涼しさについては御提案書の数値で見ていましたが、これで効果の程が把握できました。また錆の心配をしていましたが、同業他社に多数導入されている実績もあったため、導入に踏み切りました。暑いゾーンであるプレスエリアや金型製作エリアを中心に、作業者がいる場所にダクト配管してクールクリーンファンの涼風を届け、建屋の棟部にルーフファンを12回/h換気になる台数に増設し熱気を排出するという風の流れを作る設計にしました。
当工場は、例年10月中旬まで暑い環境で40℃近くになっていましたが、今年は全体で33℃~34℃、暑いところで38℃程度に低下。計画通り風の流れを感じられ、体感的にも涼しくなりました。「今年も暑かったら引退する。」と冗談交じりに言っていたベテラン作業員も、「これでまだまだ頑張れる。」と言ってくれています。心配であった錆に関しては、金型に風が直接当たらないようにカバーをかけて防いでいます。今後はより涼しくするためにクールクリーンファンを追加で2台購入したいなと考えています。
工場の外観
工場で作られている製品ラインナップ
プレスエリアにダクト配管し、作業者がいるゾーンに
涼風給気
CC-470U2-E3 2台 本体外観 5.5kW特殊仕様
屋上の様子。ルーフファンを増設し、換気回数をアップし
熱排出を強化。ソーラーパネルとカバールーフで輻射熱を
防ぎつつ、ソーラーパネルで発電。
配置図 イラスト
https://kamakura-ss.co.jp/pdf/Hujiseisakusyosama-kouteihyo.pdf
http://www.fuji-bearing.com/japanese/index.html