快適な作業環境づくりの向上はよりよい品質の追求に欠かせません。
今までと全然違うと、皆よろこんでくれています。
当社ではホテルや旅館、民宿など宿泊施設のリネンサプライを行っています。2014年に新工場を新設し、それを機にリネンサプライの国際的な品質保証制度のRAL(ラル)を取得しました。白度、強度、触感等の厳しい数値基準をクリアするためには、洗濯の品質そのものも重要ですが、同時に清潔な環境も重要です。RAL取得後は同業他社さんが度々見学に来られ、清掃が行き届いていることを褒めて頂きます。
高い品質を実現してくれている従業員の為にも、出来るだけ作業環境を快適にしたいと考えています。リネン工場というのは乾燥機やアイロナーといった熱を発する機械に囲まれて暑いものですが、温度計を見るのも嫌なほど暑かったですね。夏場の平均は40℃という状態でした。新工場は洗濯棟と仕上げ棟の2棟がつながっていて、洗濯棟は中2階の乾燥機のところ、屋根が低い仕上げ棟のアイロナーのところが特に暑くなっていました。こもった熱気を排出するためにルーフファンの導入を検討していたところ、気化式のクールルーフファンが効果的であることを知りました。ルーフファンで熱気を排出し、クールルーフファンで涼風を給気する方針を固め、この夏設置しました。クールルーフファンは風量がしっかりあり、今までと全然違うと皆よろこんでくれています。
洗濯棟レイアウト図(立面)
屋根が高い洗濯棟は、1階に洗濯機があり、中2階に大型乾燥機が並んでいます。中2階は乾燥機の熱がこもり暑いエリアとなっていました。ルーフファンを設置し換気量をアップし、およそ40℃だったところが36℃程度に改善しました。外気温プラス数度に抑えられています。
中2階の乾燥機
ルーフファンを乾燥機の上に設置し、
しっかりと熱排出を行っています。
仕上げ棟レイアウト図(立面)
仕上げ棟のアイロナー内部は180℃にも達し、その熱が建屋内にこもって大変暑い状態になっていました。乾燥機から出したシーツなどを広げてアイロナーに投入します。ルーフファン、クールルーフファンを設置し、換気回数を27回/hと大幅にアップさせました。初めのうちはクールルーフファンの風でシーツにシワが入ってしまい、ルーバーで風向きを変え、インバータで風量を下げたりと試行錯誤しました。今では風向きを決め、インバータの数字を決めて現場で運用しています。ただ涼しければ良いということではないので、現場での調整が大切ですね。吹出口の下は42℃から9℃下がって33℃になりました。仕上げ棟全体としては35~36℃だったところ5℃程度下がっています。
シャッターから遠く建屋の奥まったとことで熱溜まりに
なっていた場所には、吹出口を1つにしてたっぷりの涼風を
送っています。
内部は170~180℃と高温になるアイロナーの前が最も
暑く、クールルーフファンを2台設置しました。
浴衣ライン前、ロールアイロナー前に向け、クールルーフ
ファンの吹出口を二股に分岐しています。
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