「クールクリーンファンのおかげで、工場内にオアシスができました。」
弊社は1928年に創業し、段ボールケース・シートの設計・製造・販売までを一貫して手掛ける段ボールメーカーです。2017年に、大阪ものづくり優良企業に選定、また同年に社内の健康づくりを促進するための「健康宣言」を行い、2021年には経産省の「健康優良法人2021(中小規模法人部門)」の認定を受けるなど、社内の働きやすさの実現に力をいれております。中でも社員の健康を第一に考えておりますが、夏場の工場内は本当に暑く、室温は40℃を超えていて、新卒入社した野球部出身の男の子もまいってしまうほどでした。人材の採用が今後ますます難航していくことや、安心して働ける職場づくりの観点から、5年ほど前から暑さ対策の検討を始めました。
はじめに段ボール業界内でもよく施されている、ルーフファンの設置、屋根に断熱材を入れる工事や、スポットクーラーの設置を行いました。効果はありましたが、スポットクーラーは熱風も同時に吹出すので、工場内の温度は逆に上がったような気がしました。次の対策として検討したのが、カマクラさんのクールクリーンファンでした。カマクラさんのことは、西日本段ボール工業組合のセミナーで何度か見かけたことがあり知っていました。しかし、室外から気化した空気を入れて、本当に工場が冷えるのか、疑問に感じていました。それでも、営業の方に何度もご相談し、また、近くの導入工場の知り合いに効果を聞いたところ「ごっつう風量あるで~」と評判だったので、導入を決めました。
導入後は本当に工場内の温度が下がり、外気温度マイナス3℃ほど。暑さ対策を講じる前に比べたら10℃近く下がりましたし、その年から、熱中症ゼロはもちろん、疑わしい症状の発症も無くなりました。ダクトの吹出口を工場内にいくつか設置したことによって、工場のあちこちに作業者が肉体的も精神的にも涼しくてホッとできる「オアシス」ができたのが良かったです。また、工場内の室温が下がったことにより、電子部品の故障リスクも低減できたと思います。段ボールは、短納期で在庫を抱えない商品ですので、暑さで機械が半日でもストップすれば、大問題です。機械の部品やメンテナンス費用も高騰していますし一石二鳥でした。
今日の段ボール業界では、価格競争や納期スピードが求められています。ただ、長年この業界にいる者としては、安ければよいのか?と思うことがあります。弊社では営業が全員、包装士の資格を取得しており、輸送に最適な強度・寸法を考えた梱包方法や、FSC認証マークの記載、お客様の愛情が伝わるようなイラストをご提案しています。同じ段ボールの作り方でも、営業のノウハウと丁寧な段ボール製造で創業から94年を迎えました。これからも段ボールを手にした方が「段ボールが良いから中身の商品も良いだろう」と思っていただけるような、そんなお手伝いができればと思っています。
ダクト配管によって、工場内の至るところで涼風を感じられます。
配置図 イラスト
【平面図】
【断面図】
【断面図・拡大部】