「懸念点の多い防爆エリアの暑さ対策。換気計算資料のおかげで社内検討がスムーズに進みました。」
弊社は、自動車、日用品、化粧品、医薬品関係など様々な分野で活躍する化学品を製造しています。
化学工場というのは、反応槽で材料を調合する生産過程があり、その反応槽や配管自体は200~300℃もあるので、生産設備からの放熱で作業場の温度はとても高くなってしまいます。これまでは、反応槽や配管の断熱を施したり、作業場に防爆用のスポットクーラーを点配置したりしていましたが、それでも夏場の温度は40℃を超える非常に暑い環境のため、対策の検討をはじめました。
最初は、換気の強化のために室内に搬送ファンを設置して、壁の換気扇に向かって熱気を外に排出しようと考えました。ただし防爆仕様でなければいけないので、他の建屋でも設置している換気扇メーカーのカマクラさんのHPに防爆仕様の搬送ファンがあるか問合せてみることにしました。すると後日、営業の方が弊社にいらして、現場を見ていただいたところ、熱気を搬送ファンで押し出すアイデアよりも、「ルーフファンで全体換気をした方が換気の効率が良いですよ」と説明していただき、あわせて換気扇を増設した時の室内温度低下が試算された計算資料も頂いて社内での検討を進めていきました。結果、安全増防爆形のルーフファンを2つの建屋に4台ずつ採用することにしました。「どの大きさのルーフファンを〇台増やすと、換気量がこう変わって室内温度が〇℃下がります」と試算された換気計算の資料は社内の検討でも役に立ち、設備担当としてはとても有難かったです。導入後は、夏場は40℃を超えていた現場が、30℃台に抑えることができ、以前に比べて涼しくなりました。今後は他の建屋や他の工場でも横展開していきたいと思います。
配置図(Bプラント)イラスト
【平面図】
【立面図】
4Fには熱源の反応槽があまりありませんが、3階以下の反応槽からの放熱により、熱が4階部分に滞留しているため、ルーフファンで排気しています。
<設置機種>