「消雪用の地下水を夏季に転用。湿度上昇の恐れもなく暑さ対策に成功。」
弊社は、個人商店から大手メーカー品まで、約150種類の米菓(せんべい)を製造しています。せんべい製造は、生地を直火で焼いたり、乾燥させたりと、熱源となる工程が多いことから、業界全体で暑さ対策が課題に挙がっており、弊社も対策を施してきました。
元々は新工場竣工時、工場内も広く熱源も多いため空調の検討は難しかったことから、気化式の給気装置を使用していました。しかし気化式の給気装置では、温度は低い風がでてきますが、どうしても湿度が上昇してしまうため、湿度を嫌うせんべい製造には向いておらず、長らくは水を使わずに給気装置として使用していました。そして、昨年ごろから、消雪用の地下水を利用した水冷式熱交換の給気装置を作ることができないか、懇意にしている業者さんから情報を集めているなかで、カマクラさんのグランドウォーターファンを見つけ試験的に導入することにしました。
本格稼働は来年からになりますが、元々40℃くらいあった作業場(焼成エリア)が吹出口付近は30℃くらいになり、環境が改善されました。また、今回の導入がうまくいったことから、2台目の導入を検討しています。衛生対策が難しくなる食品業界では、フィルタが付いた給気装置は重宝していますし、さらに夏季は活用していなかった地下水を有効活用できたことも非常に良かったと感じています。
【設置写真】
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グランドウォーターファンは工場の横に設置し、
ダクトで建屋内に給気する。
【平面図】
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