「換気の難しい船内に涼風が届きました。」
建造中の船内に涼風を。作業の進行に合わせ、クールルーフファンを移動します。
建造中の船内では溶接作業が行われ、天井からの輻射熱でさらに熱せられ天井付近では50℃近くと厳しい暑さになります。これまでもスポットクーラーやクーレット(個人用冷却器)で防暑対策をしてきましたが、より広い範囲を冷却するクールルーフファンを導入しました。通常クールルーフファンは屋根上に設置するようですが、当社ではデッキのハッチ(排気口や作業員の出入り口)の上に設置し船内に涼風を送り込みます。作業の進行に合わせ、別のハッチへ移動させています。作業者の出入りも出来るよう、クールルーフファンの架台部分に扉付きの台を自社で製作しました。
今後も使用方法を工夫して効果を高めたい。
高さ20mの船内はハッチを降りる部分に足場があり層に区切られ、その足場が涼風の到達を妨げ、構造上空気の循環が難しい環境です。十分な効果が得られるか未知数でしたが、涼風が感じられスタッフからは好評です。計測はしていませんが感覚的には最も暑かった上層部で37〜38℃にまで下がったようです。中層部までは涼風により40℃程度に感じられ改善が見られました。来期はより高い効果が得られるよう、各層間にリレーファンを設け最下層まで涼風を届け、また下層から上層への給気を検討したいと思います。CO2排出量削減が叫ばれる昨今、気化放熱式で省エネタイプのクールルーフファンの活躍に期待しています。
デッキ上のクールルーフファン。
排気ファンの設置場所と距離をとり、クールルーフファンを設置。
涼しい気流を作り出す工夫をしました。
扉の中のハッチを通り船内へ
涼風が送り込まれます。
高さ10m、20mの大きなブロックの上に設置します。
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